「過活動膀胱ブログシリーズ」【第6回】生活習慣の見直しで症状が軽くなる?日常でできるセルフケア
〜生活習慣の見直しで症状が軽くなる?日常でできるセルフケア〜
過活動膀胱(OAB)の症状は、薬物療法や行動療法によって改善が期待できますが、
日常生活のちょっとした工夫 でも症状が軽くなる場合があります。
今回は、今日から取り入れやすいセルフケアを中心にご紹介します。
1. カフェイン・アルコールのとりすぎに注意
コーヒー・紅茶・緑茶・エナジードリンクなどのカフェインは、膀胱を刺激して頻尿を悪化させることがあります。
アルコールも利尿作用が強く、夜間頻尿に影響します。
👉 全く禁止する必要はありませんが、
「夕方以降を控える」「1日の杯数を調整する」などの工夫が効果的です。
2. 水分のとり方を工夫する
水分不足だと尿が濃くなり膀胱を刺激しますが、
一気に大量に飲むと逆に排尿回数が増えてしまいます。
こまめに少量ずつ を心がけると、膀胱への負担が少なくなります。
夜間頻尿が気になる方は、就寝2〜3 時間前から水分量を調整すると良いでしょう。
3. トイレに行くタイミングをコントロールする(膀胱訓練)
過活動膀胱では「尿意=すぐトイレ」という習慣がつきやすく、これが膀胱の過敏性を助長することがあります。
「あと5分だけ我慢してみる」
という小さな訓練を積み重ねることで、膀胱容量が徐々に回復することがあります。
無理をする必要はありません。強い痛みや不快感がある場合は我慢せずトイレへ行きましょう。
4. 便秘の解消も大切です
便秘で腸にガスや便が溜まると膀胱が圧迫され、
尿意が増えたり、残尿感が強くなったりすることがあります。
・食物繊維の多い食事
・こまめな水分摂取
・適度な運動(散歩で十分)
・便秘薬の調整
これらが症状改善に役立つ場合があります。
5. 骨盤底筋体操を取り入れてみましょう
骨盤底筋群は膀胱と尿道を支えている重要な筋肉です。
この筋肉が衰えると尿意切迫や尿漏れが起こりやすくなります。
・息を止めずに
・お尻の穴を締めるように
・1回5〜10秒をゆっくりキープ
・10回×1日3セットを目安に
診察の際に正しいやり方をお伝えすることもできますので、お気軽にご相談ください。
6. 生活習慣の見直しは「治療」と同じくらい大切
薬物療法はもちろん効果的ですが、
こうしたセルフケアを組み合わせることで、治療の成果がより大きくなることが期待できます。
症状が気になるときは、我慢せず早めに受診してください。
患者さん一人ひとりに合わせた治療法をご提案いたします。
