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腎移植相談・術後ケア

腎移植について

腎移植とは、末期腎不全の方へ腎臓を移植することを言います。末期腎不全患者の腎代替療法は透析療法(血液透析や腹膜透析)と腎移植です。失われた腎臓機能を移植することで回復を図ります。腎移植は、末期腎不全における唯一の根治療法です。
透析での苦痛から解放され、透析中に失われた生活の質を取り戻し、透析に伴う合併症を回避できるため、健康な状態の人に近い状態で過ごすことができます。特に、女性にとって腎移植を行うことで将来の妊娠や出産を実現できる可能性に期待できます。また、小児の場合には、今後の発育や成長に対して期待できるようになります。
ただし、腎移植治療においては、腎臓のドナー(提供者)が必要であるほか、移植手術の実施が必要になります。さらに、移植後の腎臓が出来る限り長く元気に機能できるよう、免疫抑制剤を用いた内服治療を続ける必要があります。移植腎に負担がかからないように健全な食事・運動管理が必要となります。
このように、腎移植治療には、手術に伴うドナーの存在や治療に伴う合併症の恐れ、免疫抑制剤による副作用、感染症対策など重要な課題がたくさんあります。

腎移植の種類

腎移植治療には、献腎移植と生体腎移植の2種類があります。献腎移植とは、亡くなった方(心停止・脳死された方)がドナーとなり腎臓を提供する方法で、生体腎移植は心身が健康な成人親族ドナーとなり腎臓を提供する方法です。このうち、献腎移植を実施するには、日本移植ネットワークに登録・待機必要があります。日本の臓器移植医療における献腎ドナーの不足は深刻です。人口100万人当りの臓器提供者数は0.88人(2021年)と他国と比べ極端に低く、先進国の中では最低です。高度のドナー不足が登録後献腎手術までの待機期間を約15年と延長させていますし、生体腎移植ドナーに負担させてしまっているのが現状です。

当クリニックは
腎移植術後のフォロー
を実施しております

当クリニックは腎移植術後のフォローを実施しております腎移植手術を行った後は、レシピエント(提供される側)だけではなくドナー(提供者)も術後健康な生活を長く維持するためにも定期的な検診が必要です。
当クリニックでは、腎移植手術後の幅広いフォローアップを行っております。

腎移植後レシピエント管理

腎移植について腎臓を提供された側(レシピエント)は、その後の腎臓機能を調べる検査のほか、免疫抑制剤血中濃度測定、薬剤による副作用の有無、感染症の有無、悪性疾患など合併症に罹患していないかを確認し徹底して管理します。移植手術後3カ月経過するまでは1~2回/週程度、3カ月以降は1回/2週間、6カ月以降は1回/月程度の目安で受診し、経過観察が必要になります。

移植腎を維持させるために重要なこと

服薬

処方薬は、決められた容量を指定された時間に服用してください。

生活習慣病予防

肥満は腎機能を低下させてしまいます。高血圧や糖尿病を引き起こす原因にもなります。食事や運動などの生活習慣を見直し、肥満を改善または防ぐことは非常に重要です。

定期通院

定期通院医師に決められたように定期的に通院する必要があります。常に全身の状態を確認し、何らかの異常がある場合には早めに医師に相談してください。

がん検診

腎移植手術を行い5年以上が経過した方、または40歳以上の方はがんの発症リスクがあるため定期的に人間ドックや脳ドック、がん検診などを受けてください。健康な状態の方と比較すると、腎移植後の方は発がん率が高いと言われています。

生活で気を付けること

術後3カ月間は、生野菜やお刺身など生の食品を食べるのをお控えください。また、グレープフルーツなどのかんきつ類は免疫抑制薬を服用の際は相性が悪いため、摂取を控えてください。

生体腎移植ドナー術後管理

ドナー(提供者)は、腎臓提供後は2つあった腎臓が1つになります。日常生活においては特別問題がなく、合併症などもほとんど起こりません。術後3カ月が経過すれば、以前と変わらず運動などもしていただけます。

生活で気を付けること

ドナーが提供後、生活の中で気を付けることは特にありません。ただし、肥満や高血圧、喫煙、脂質異常症、糖尿病などは腎臓に負荷がかかるため、注意が必要です。
特別な制限はないため、食事や運動、お仕事、趣味など日常生活で再開する上でお気軽にご相談ください。

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