- WAVE手術(経尿道的水蒸気治療)とは
- 当院のWAVE手術(前立腺肥大症の日帰り手術)の特徴
- WAVE手術(経尿道的水蒸気治療)前後の流れ
- WAVE手術当日の流れ
- WAVE手術(経尿道的水蒸気治療)の適応
- WAVE手術(経尿道的水蒸気治療)の注意点
- WAVE手術(経尿道的水蒸気治療)の費用
WAVE手術(経尿道的水蒸気治療)とは
当院では、米国のボストン・サイエンティフィック社が開発したRezūm治療(経尿道的水蒸気治療)を導入し、体への侵襲が少ない日帰り手術を提供しています。この治療法では、高温の水蒸気(103℃)を使用して肥大した前立腺組織を壊死させ、前立腺を縮小させます。治療時間はわずか5分程度で、従来の手術に比べて非常に短いです。加熱された組織は体内で吸収され、尿道の通りが改善されます。術後には尿失禁や性機能の低下のリスクが少なく、逆行性射精の発生率も低いです(約2%)。また、5年後も効果が持続するという報告があります。日本では2022年に厚生労働省に認可され、健康保険適用で治療を受けることができます。
こんな方のおすすめです
WAVE手術が適している方
- 尿の出にくさや頻尿などの症状がある方
- 加齢による前立腺肥大が原因で尿道が圧迫されている方
WAVE手術のポイント
- 水蒸気の熱で肥大した組織を効率的に治療
- 平均治療時間は約10分(全身麻酔の時間を除く)
- 肥大組織を自然吸収
- 切除を行わず、狙った部分のみを治療するため、性機能を温存可能
- 健康保険適用
- 症状の改善とQOL向上を5年間維持し、再手術率が低い

当院のWAVE手術
(前立腺肥大症の日帰り手術)
の特徴
WAVE手術を『日帰り』で可能です(調布駅前そけいヘルニアクリニックで実施)
日帰り手術は当院から京王線特急で千歳烏山から調布まで1駅(約6分)の「調布駅前そけいヘルニアクリニック」で実施します。駅からのアクセスも良いため、安心して通院できます。
※当院から千歳烏山駅 徒歩1分
※調布駅から調布駅前そけいヘルニアクリニック 徒歩2分
『日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医・指導医』である院長が執刀
日帰り手術当日は別クリニックですが、前立腺肥大症の術前診断から日帰り手術、術後管理・フォローまで当院の院長が行い、一気通貫の医療を提供できます。
『麻酔専門医による全身麻酔管理』の手術
手術中は常に麻酔専門医が全身麻酔管理を行っており、安心・安全に手術ができます。
全身麻酔で『眠ったまま』手術
多くの日帰り手術クリニックでは局所麻酔で手術が行われていますが、当院では全身麻酔で手術中の痛みもなく『眠ったまま』手術できます。
WAVE手術(経尿道的水蒸気治療)前後の流れ
手術前の診察・検査、術後のフォローは当院で行い、日帰り手術と手術前の検査は「調布駅前そけいヘルニアクリニック」で行います。

術前診察①
- 尿路超音波検査(エコー検査)
- 尿検査
- 血液検査
術前診察②
- 術前結果説明
(PSA高値は前立腺癌精査へ) - 膀胱鏡検査
- 手術説明動画視聴
- 手術説明/同意取得
- 手術日程決定
- 抗菌薬・鎮痛薬処方

術前診察③
- 心電図検査
- 麻酔説明/同意取得
WAVE手術
- 全身麻酔
- 手術:約1時間
- 術後経過観察:約1時間

術後診察①
- 1週間後に尿道カテーテル抜去
※術前尿閉症例は1ヶ月後抜去 - 残尿測定
術後診察②
- 1ヶ月毎に排尿機能確認
- 内服薬調整
WAVE手術当日の流れ
※日帰り手術は「調布駅前そけいヘルニアクリニック」で実施
手術前のご注意
- 手術前には、忘れずに抗生剤を服用してください。
- 抗血小板剤や抗凝固剤(血液をサラサラにする薬)を服用中の方は、必ず事前にお知らせください。
- 遠方からお越しの方には、安全のため、近隣のホテルに1泊していただく場合があります。
- 手術当日は、必ず付き添いの方と一緒にご来院ください。
※安全確保のため、指示を守っていただけない場合は手術を中止することがあります。
1全身麻酔
手術前に麻酔を投与します。
2治療箇所の特定
WAVE治療専用機器を用いて、水蒸気を注入する治療箇所を特定します。
3水蒸気の注入
治療箇所に水蒸気を注入します。患者様の前立腺肥大の状態によって水蒸気を注入する箇所や回数は異なります。
4尿道カテーテルを留置
水蒸気を注入が終了した後に尿道カテーテルを留置して手術は終了です。
5リカバリー
全身麻酔を行うため1時間お休みになってから、お会計をし、ご帰宅いただきます。
※お支払い方法:現金またはクレジットカード
WAVE手術(経尿道的水蒸気治療)の適応
- 前立腺肥大症による排尿症状があり、薬物療法の効果が不十分で症状が強い場合、または尿閉などの合併症がある場合には、手術治療が適用されます。
- WAVE治療は低侵襲の治療法であり、従来の手術療法(TUR-P、HoLEP、PVPなど)が困難な症例(高齢の方や合併症を多く抱える方など)に適用されます。(日本泌尿器科学会「経尿道的水蒸気治療に関する適正使用指針」)
- WAVE治療の適応となる前立腺の大きさは30~80mLとされています。
- 抗血栓薬や抗血小板薬の中止は必須ではありませんが、休薬しない場合は出血のリスクが高まる可能性があります。
WAVE手術(経尿道的水蒸気治療)の注意点
- 血尿、尿路感染、疼痛、頻尿、尿意切迫感、尿失禁、尿閉などが挙げられます。また、術後に留置された尿道カテーテルの刺激により、痛みや不快感を感じる場合があります。これらの合併症の多くは術後早期に発生しますが、時間の経過とともに改善していきます。
術後しばらくしてからも、前立腺肥大の再発や尿道狭窄といった合併症が起こる可能性があります。WAVE治療後5年間の再治療率は約15%(再手術4%、薬物治療11%)と報告されています。 - WAVE治療は、他の手術治療と比較して性機能への影響が少ないとされていますが、術前の性機能が完全に維持される保証はありません。
- 治療効果が現れるまでに約1ヵ月かかるため、あらかじめご理解いただく必要があります。
WAVE手術(経尿道的水蒸気治療)の費用
前立腺肥大症の手術は、健康保険適用です。
3割負担 | 約17~19万円 |
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2割負担 | 約11~13万円 |
1割負担 | 約5~7万円 |
高額療養費制度
前立腺肥大症の手術は、高額療養費制度の対象となります。1ヶ月の医療費が自己負担限度額を超えた場合、超過分は後日払い戻されます。加入されている医療保険制度をご確認ください。
任意保険の手術給付金
民間の医療保険では、契約内容によりますが、多くの場合、給付金を受け取ることが可能です。手術を受ける前に、ご加入の保険会社へ事前に確認することをお勧めします。
お支払い方法
調布駅前そけいヘルニアクリニックにて、行います。現金またはクレジットカードに対応しています。