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尿路結石(石が出る前兆)
膀胱炎(原因はストレス?)

排尿障害とは

排尿障害排尿障害とは評価に残尿測定が重要です。残尿量が50mlを超えると排尿障害と診断します。残尿量測定器(キューブスキャンBioCon900)を用い、排尿後の膀胱尿量を測定します。検査時間は数分で痛みのない検査です。排尿障害は膀胱尿が慢性的に溜まっていることで、尿路感染症や腎機能障害の原因となりますので注意が必要です。

排尿障害の症状

頻尿

排尿回数が頻回の状態です。目安として、昼間の排尿回数が8回以上、夜間就寝時の排尿回数が2回以上の場合を指します。夜間頻尿が夜間の転倒や生命予後に影響する論文も報告されております。

頻尿

残尿感

尿失禁

おしっこをした(排尿)後も、「尿が出きっていない感じ」、「尿が残っている感じ」があるという症状です。実際に尿が残っていることもありますし、尿が残っていないのに残尿感を感じることもあります。
残尿感につながる疾患は前立腺肥大症、神経因性膀胱、膀胱炎、過活動膀胱炎や膀胱がんなど多岐にわたります。

残尿感

尿失禁

尿失禁

自分の意思とは関係なく尿が漏れてしまうことです。40歳以上の女性の4割以上が経験すると報告されています。恥ずかしいと感じて相談できずに悩みを一人で抱えられている患者様が多くいらっしゃいます。尿失禁の状態や原因を評価し、きちんと治療することで症状と悩みが軽減し健やかな生活を送ることができます。お一人で悩まずに、当クリニックへご相談ください。

尿失禁

尿閉

排尿できない(膀胱から尿が出ない)状態です。主な原因は前立腺肥大症ですが、他に神経因性膀胱(神経障害による膀胱機能障害)や膀胱結石などがあげられます。内服治療や手術療法、尿道カテーテル管理や手術療法など治療法は多彩です。ご相談の上、最適な治療をご提案させていただきます。

尿路結石

腎臓から尿道までに結石(結晶化したカルシウム成分=石)ができた状態を、尿路結石と言います。特に、中高年男性に多く発症が見られるほか、寝たきりの高齢の方や閉経後の女性によく見られます。現れる症状は、結石ができる位置によって異なります。

症状と石が出る
前兆や症状

前兆として、腹痛や腰痛、血尿、嘔気などの症状が現れます。

腎結石

自覚症状が特別ないため、気付きにくいのが特徴です。目に見えない血尿(顕微鏡的血尿)の原因となり、尿検査で血尿を指摘されることがあります。稀に、血尿の症状が起こることがあります。

尿管結石

腎結石が尿管に移動した状態を、尿管結石と言います。尿の流れが滞ってしまい、結石よりも上方の腎臓の内圧が急に高くなることで脇腹~腰痛(疝痛発作)が現れます。腰痛を自覚されて整形外科を受診した結果、尿管結石を指摘される患者様もいらっしゃいます。また、結石が膀胱付近まで下がると膀胱炎と同様の症状や肛門周囲の違和感などが起こります。

膀胱結石

膀胱に尿路結石が溜まっている状態です。血尿や繰り返す尿路感染症を起こします。抗生剤による薬物療法を行っても、結石内部に潜む菌が再度活動するため慢性的な尿路感染症を引き起こします。膀胱結石が出来やすい要因として排尿障害があります。膀胱尿が慢性的に溜まっていることが、尿中のカルシウム成分が結晶化し膀胱結石を形成しやすくします。さらに膀胱結石が尿道を塞いでしまって尿閉の原因となることがあります。治療は手術療法(経尿道的膀胱結石破砕術)が第一選択となります。

尿道結石

結石が大きい場合、尿道を塞いで詰まってしまい排尿障害を起こしてしまいます。尿道は、尿路の最終経路であり、尿道括約筋で詰まってしまうと筋機能が低下して尿失禁を起こします。

尿路結石の原因

腎臓における尿濃度が上がると、尿中カルシウム成分が結晶化します。結晶のほとんどは排尿されますが、腎臓内に残った結晶によって尿流が滞ると結石となって増大していきます。これが尿路結石となります。尿路結石症に最も影響する因子は肥満とされ、生活習慣病の症状の一つと考えられています。その他、先天性代謝異常や尿路感染が原因の場合があります。

尿路結石の検査

検尿

尿路結石の場合、検尿検査を行うと血尿を認めることが多くあります。

画像診断

超音波検査(エコー検査)

超音波検査(エコー検査)尿路の結石や尿の停滞などを調べます。
痛みがなく患者様の負担が少ない検査です。

CT検査

超音波検査所見で検討する2次検査です。尿路結石の詳細な形態や位置を確認することができます。当クリニックにCT検査機器はございませんが、近隣の施設と連携し受診同日~近日中に検査・結果説明が可能です。
世田谷人工関節・脊椎クリニック
社会福祉法人 久我山病院

尿路結石の治療

結石径が1㎝を超えると自然に排石されにくくなりますので、結石径1㎝前後で治療法が大きく変わります。

5mm以下の結石

薬剤による治療を行います。痛みを和らげる薬剤や尿管を広げる薬剤、尿管の痙攣を抑える薬剤、排尿を促すα1受容体遮断薬などの処方を検討します。

5mm~1cmの結石

状態に応じて、砕石治療か経過観察を行うかを見極めます。

1cm以上の結石

自然に排石されにくい結石なので、砕石治療を行います。

砕石治療と手術

経尿道的尿管砕石術(TUL)

全身麻酔管理の手術です。尿道から内視鏡スコープを挿入して、結石を直接確認しながらレーザーを用いて砕きます。破砕した結石を内視鏡で確認しながら、網状のカテーテルで回収いたします。なお、尿管の流れを確保するために、最後に尿管ステントを一時的(1週間程度)に留置することがあります。この場合、抜去するまで血尿や排尿痛などの症状が起こります。

膀胱炎

膀胱炎膀胱に様々な原因で炎症が起こり、膀胱機能に異常が起こる状態が膀胱炎です。一般に知られている“膀胱炎”は細菌性膀胱炎(下部尿路=膀胱の感染症)です。何らかの原因によって原因菌が尿道から膀胱内に侵入して炎症を起こします。原因菌として最も多いのが大腸菌です。
細菌性膀胱炎は一般的な尿路感染症であり、適切な治療と予防策によって改善することができます。症状が疑われる場合は、速やかにご相談ください。

膀胱炎の原因

ストレスによる抵抗力の低下

過度の疲労やストレス、また睡眠不足などから免疫力が低下します。膀胱炎を引き起こす菌に対する抵抗力が下がることで膀胱炎を発症しやすくなってしまいます。

トイレを我慢する

尿意を我慢すると、膀胱内に尿がたまる時間が延び、それにより細菌が繁殖しやすくなります。この結果、膀胱炎の発症リスクが高まります。

解剖学的リスク

女性は、尿道と膣、肛門が近いほか、尿道が短いことから膀胱に細菌が侵入しやすいため注意が必要です。

性交渉

閉経前の女性は、膣内には酸性を維持し、菌が繁殖しないように守る常在菌が存在しています。しかし、性行為中は細菌が尿道に侵入しやすい状況となり、大腸菌が繁殖すると膀胱炎の発症リスクが高まります。また、閉経後の女性は膣内の常在菌が減少し、膀胱炎になりやすくなります。

膀胱炎の症状

  • 頻尿:尿意を感じる頻度が増える
  • 排尿時の痛みや灼熱感:尿を排泄する際に痛みや灼熱感を伴うことがある
  • 残尿感:排尿後の尿が残っている感覚がある
  • 尿の変化:尿が濁っていたり、血液が混じることがある
  • 発熱:38度を超えない程度の微熱

など

膀胱炎の診断

膀胱炎の診断尿検査によって行います。当クリニックでは尿一般検査に加え、尿沈渣検査を行い尿中の白血球数、赤血球数を測定し詳細に評価します。それと同時に、尿培養検査を行い膀胱炎の原因となる細菌を特定します。原因菌を同定することで最適な抗菌薬を選択することができます。

膀胱炎の治療

主に、膀胱炎を起こす原因菌に対する抗生剤による内服薬治療を行います。軽度の場合には自然治癒することがありますが、通常の場合は3~4日以内に症状が治まります。治療は、膀胱炎の症状が完全に消失するまで治療を継続します。抗生剤による治療効果が十分でない場合には、抗生剤を変更して内服薬投与を行います。慢性的な膀胱感染症の場合、再発を防ぐために長期的な治療が必要な場合もあります。

予防方法

  • 水分摂取:十分な水分を摂取し、膀胱内を尿で洗浄し排出することで菌の増殖を防ぎます。

  • 過労に気を付けてストレスを溜めない

  • トイレを我慢しすぎない

  • 排尿後や排便後には、前方から後方に拭く

  • 下着を着替えたり、入浴を行うことで清潔を維持する

など

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