前立腺肥大症 Q&A ~よくある質問にお答えします~
これまで前立腺肥大症についてシリーズでご紹介してきましたが、今回は総まとめとして、患者さんからよくいただくご質問をQ&A形式でご紹介します。
Q1. 前立腺肥大症は「がん」とは違うのですか?
A. はい、違います。
前立腺肥大症は「良性」の病気で、前立腺が加齢とともに大きくなることで排尿に支障が出る状態を指します。前立腺がんとは異なりますが、症状が似ている場合もあるため、泌尿器科での診察が大切です。
Q2. 自然に治ることはありますか?
A. 残念ながら自然に小さくなることはほとんどありません。
軽症のうちは生活習慣の工夫で症状が落ち着くこともありますが、進行すると薬や手術が必要になる場合があります。
Q3. 薬は一生飲み続けないといけませんか?
A. そうとは限りません。
薬で症状が安定すれば継続して使うことが多いですが、副作用が出たり効果が不十分な場合には、手術を検討する選択肢もあります。
Q4. 手術は大がかりなものですか?
A. 現在は“低侵襲”の日帰り手術が主流になってきています。
従来は1週間以上の入院が必要でしたが、今はWAVE手術やRezūm治療など、体にやさしい方法が増えています。
Q5. 夜間頻尿で眠れないのがつらいです。どうすればいいですか?
A. 生活習慣の見直し+治療で改善することがあります。
夕方以降の水分やアルコールを控える、寝る前にトイレに行くなどの工夫が有効です。改善が難しい場合は、薬や手術で症状が和らぐこともあります。
Q6. 前立腺肥大症があっても、仕事や旅行は大丈夫ですか?
A. 多くの場合、工夫すれば両立できます。
薬でコントロールしたり、治療を受けることで「旅行中にトイレが心配」という不安も軽減できます。症状に合わせた生活スタイルを一緒に考えていきましょう。
まとめ
前立腺肥大症は、正しく理解すれば「怖い病気」ではありません。
大切なのは「がまんしないこと」と「早めに相談すること」です。
少しでも気になる症状があれば、どうぞお気軽にご相談ください。
