50代からの泌尿器ラボ【第7回】前立腺肥大症って、自然に治るの? 〜様子見で治る?それとも放置NG?〜
きたじま腎泌尿器科クリニック世田谷烏山院院長の北島和樹です。
前立腺肥大症と診断された患者さんから、時々こんな声をいただきます。
「これって自然に治るんですか?」
「薬なしでなんとかしたいんですけど…」
お気持ち、よ〜くわかります!
でも、医学的にはどうなんでしょうか?一緒に見ていきましょう。
🧠 まず知っておきたい前提:前立腺肥大は“加齢性”の変化
前立腺肥大は、40〜50代以降に始まり、60〜70代で多くの男性に見られます。
これはホルモンバランスの変化による「自然な体の反応」なので…
💡 “治る”というより“進み方をコントロールする”病気なんです。
🤔 じゃあ、症状が軽い場合は放っておいていいの?
🔸 症状がほとんどない人
→ PSA値やエコー検査でリスクが低ければ、「経過観察(様子見)」もOK。
🔸 ちょっと気になる症状がある人
→ 症状があるなら、軽度でも生活改善や薬の使用でコントロールするのが◎。
放っておくと徐々に悪化し、夜間頻尿→残尿→尿閉…と進んでしまうことも。
🌿 自然に改善するケースはある?
実は一時的に改善することはあります。
飲酒やカフェインを控えた
ストレスが減った
運動習慣を見直した
など、生活環境の改善で「排尿のしやすさが戻る」ことも。
ただし!これは「治った」のではなく「落ち着いてるだけ」なので、油断は禁物⚠️
🩺 まとめ:放置は“自然治癒”ではない!
前立腺肥大症は、
✔ 加齢とともに進行する可能性が高く、
✔ 無症状→症状あり→合併症へと進むこともある病気。
“治す”より“上手に付き合っていく”というスタンスで、
生活習慣+医師との連携を大事にしてくださいね💬
次回は「前立腺肥大症の人が控えるべきこと・やっていいこと総まとめ!」を予定しています!